美夜の学校は、相変わらずウワサ通りに荒れていた。

いたる所からアルコールの匂い。

生徒達も一目で不良というのが分かる。

わたしは久々に背筋に汗をかいていた。

かなりマズイことになっていることを、自覚していたからだ。

「―こっちだ」

白雨は校舎から少し離れた倉庫の扉をアゴでさした。

手下と思われる生徒が、鉄の扉を開ける。

まるで港の倉庫みたいな建物だ。

「ココ、本来の使い道は何だったの?」

「多目的倉庫だとよ。外で使う体育の備品とか入れてたらしいけど」

今はアナタの本拠地と化しているんですか。