わたしと朱李ちゃんが座るソファの向かいに腰かけた青城先輩も、にやにやしながら言った。

「調べさせたら、女が出来たっつーじゃねぇか。更に調べたら、アンタだったってワケだ」

「なるほど。だからわたしが白雨に捕まった時、すぐに駆けつけられたのね」

「アイツ、何か動きが変だったから。あたしの方でも調べてたの。そしたら陽菜子さんが狙われていることを知って、慌ててヤツらのたまり場の倉庫に向かったのよ」

朱李ちゃんははじめて会った時とは、印象が違った。

戦いの場面では凛々しく、ここではフツーの女子高校生と変わりがない。

きっと…一般の人の差別を受けて、あんな風に人見知りをしてしまうようになったんだろう。

「そっか。2人ともありがとう」

「いやいや。オレは貸しを返したかっただけだし」

「でも結局、陽菜子さんに助けられたようなもんね。あたし達」