自分でも、自分が何をしようとしているのか分からなかった。

 ポケットから褐色瓶を取り出して、ふたを開けた。

左手に持ち、分注器の口に当てて、二個目の栓を開いた。

きらきらが、褐色瓶に吸い込まれた。

ほとんど無意識に褐色瓶のふたを閉め、ポケットにしまった。

分注器の二個目の栓を閉めて一個目の栓を開けた。

希硫酸が、中に満たされる。

これで元通りだ。

ほんの少し、中身は減ったが。