その声に、呼吸と心臓が止まる。

それから、鼓動が倍速になって打ちはじめた。

何年経っていようと、その顔を確認するまでもなかった。

そういえば柴崎さんは言ったんだ、『英樹をこの世から抹殺した』って。

殺した、とは言わなかった。

生きていたからだ。

柴崎さんは知っていたのだ。

何でだ?

英樹は、あれからずっと、柴崎さんのところに身を隠していたのかもしれない。

だから、浩之にされたことも知っていた。

浩之は、ばくばくいう心臓を軽い深呼吸でなだめた。

そして、