もっと詳しかったら、この天空のショーはもっと楽しいんだろう。

呼気が白くなって薄闇に溶けていった。

ふもとまで歩く気はなかったが、調子よく坂を下っていると、いつまでも、歩くのを止められなかった。

これって、自虐的行為だと思う。

英樹は確実にオレを狙っている。

オレをここに足止めしたんだ。

狙って来ない訳がない。

今だって、オレの動きなんか筒抜けかもしれないのだ。

いつ、この両脇に茂った木の中から、刺客が襲ってこないとも限らない。