「僚二が居なくなった時、隆志達も一緒だったんだろ?」

「……ええ……」

「隆志達も辛かったのに、東野の気持ちを優先して、見守っていたんだろう?」



初めてだった。

俺と真佐志と弥生の3人の中では暗黙の了解だった……自分達の気持ちより美雪の気持ちを優先しよう、と言うのは。

それを誰かに言い当てられた事は、今まで無かった。



「東野は、もう大丈夫だから」

沖野先生は笑顔で言った。