そして秘密の〜番外編〜

風呂場のドアが開いた音がした。

俺は動けないでいた。



こんな情けない俺でも、美雪は受け入れてくれるのか?



俺は『夢』を口実に、もし本当に僚二が戻って来た時、美雪が俺より僚二を選んでしまったら自分が傷付くから、先手を打って美雪に選択権を預けたように言っただけかもしれない。

俺は逃げているのかも……『僚二以上』と言ってもらえなくなるのが怖くて……本当に美雪が俺から離れてしまうのが怖くて……。



脱衣所の方から、ドライヤーの音がする。



ああ、そうだ……美雪は自分のせいで俺が傷付いたと思って、心配して来てくれたんだよなぁ。

あんなにずぶ濡れになってまで……。

心配性で、優しい奴。

だからこそ、いつも笑っていて欲しいのに……。