そして秘密の〜番外編〜

「では、少々お待ち下さいませ」

わざと2人にかしこまった挨拶をしてテーブルを離れ、調理班へオーダーを伝えに行った。



「そろそろ、焼きソバの追加取りに行かないと、無くなりそうだけど……誰か取りに行ってくれない?」

ホットプレートの前で焼きソバを温めていた、女子バスケ部2年の葉月が言った。



ここを離れるチャンスだ。



「あっ、じゃぁ、俺が家庭科室に取りに行って来るよ」

美雪の事が心配だったので、俺はそう申し出た。



「えっ? いいですよ、私が」

「いいって、大丈夫……じゃぁ、ちょっと行ってきまーす」