そして秘密の〜番外編〜

照れ隠しか?

それとも、本当に具合が悪いのか?

美雪の後ろ姿を見送った後、伊藤と佐伯へ視線を変えた。



「東野、大丈夫なのか?」

「本人もさっき言ってましたけど、多分、本番が終わって気が抜けただけだと思いますよ?」



佐伯は俺を安心させるようにそう言ったけど、表情は少し心配そうだった。



「そうか? ……なら、いいんだけど……」



思わず美雪が出て行った方を見たけど、ここで考えていても仕方ねぇーよなぁ。

俺は気持ちを切り替えて、佐伯達を見た。



「で? ご注文は?」

俺がそう訊くと、伊藤と佐伯が相談しながらオーダーをした。