そして秘密の〜番外編〜

本当は俺も美雪の分の1枚しか、和馬に頼んでなかった。

チケットの受け渡しをするのに、俺と和馬のスケジュールが合わず、時々和馬の舞台の手伝いをしていた俊夫が仲介してくれる事になって……。



俊夫が持って来てくれたチケットを確認したら、2枚あったから疑問に思って訊いたら、俊夫から言われた。



『せっかくのチャンスなんだから、別々に俺から貰った事にして、デートにしてしまえよ』

余りに突拍子も無い提案に、俺は戸惑ったけど、俊夫はかなり真面目に考えていてくれてて……。



『時々、美雪ちゃんが電話をしてくるけど、おまえの体調とか心配して訊いてくるし、ちょっとしたおまえとの会話も楽しそうに報告するんだ。

 それだけ、淋しい思いをさせているんだろ?

 だから、チケットを準備したのは和馬だけど、俺が美雪ちゃんと涼に別々に渡して、“偶然”一緒になった事にしろよ』