そして秘密の〜番外編〜

「美雪っ」



俺がそう呼んだだけで、美雪は俺の言いたい事が分かったらしく、大人しく再びイスに座った。

『しゅん』としたように俯く美雪。

離れがたくて落ち込んでくれるのは、嬉しいよ。



「まだ、大丈夫だよ。お兄ちゃん、22時位になるかも、って言ってたもん」

そう我侭を言ってくれるのも、嬉しいよ。



でも。



「真佐志の事だから、そうは言ってても、おまえの事が心配で早く帰ってくるんじゃないのか?」

美雪が納得しそうな言葉を、出来るだけ優しく俺は言った。



美雪から返答は無い。

きっと、分かってるんだろう。

けど、それでもここに居たい気持ちが、抑えられないんだろう。