会場が明るくなると、回りが賑やかになった。 最初は舞台に集中出来なかったけど、徐々に惹き込まれていった。 少しずつ回りの人達が席を立つ。 俺はハッとした。 美雪は?! 美雪が居る席を見ると、美雪は舞台の余韻に浸っているのか、身動き1つしないで座っていた。 そして。 隣に座っていた男が、前の座席に片肘をついて、そんな美雪を覗き込むように見ていた為、顔が完全に見えた。