そして秘密の〜番外編〜

「何?」

「おまえ……この前、演劇の舞台公演、観に行ったよな?」

「うん……それがどうかしたの?」



少し怪訝そうに、美雪は返事をした。



「1人で行く、って……言ってたよな?」

「……うん……」

「誰か知ってる人に会ったか?」

「……なんで?」



段々、返事をするまでの間が、長くなっている。



「隆志がさぁ」

「隆志先輩?!」



隆志の名前を聞いただけで何かを察したようで、美雪は大声を上げた。

やっぱり、そうなのか?