そして秘密の〜番外編〜

ブー

開演時間を知らせるブザーが鳴る。



そのブザー音は、まるで俺の中の醜い感情を溢れさせないように、警告している感じがした。



──嫉妬だ。──



俺ではどうする事も出来なかったのに、その男が美雪を変えたのかと思うと、ドロドロとした感情が心の中に広がる。



夏休みが明けてから、美雪の感じが変わったのには気が付いていた。