――1週間後――― 「じゃ……俺,行くな。」 先生…… 行かないで…… なんて言えないけど… 「………うん。」 ギィ…… 先生が玄関を開けて こっちに振り向いた。 「あの…さ… これ,奈央に呼んで欲しい」 そう言って差し出された 手紙には,奈央へって 書かれてる。 「あとで…読むね…」 あたしは静かに手紙を 受け取ると先生に 笑顔を向けた。 最後くらい…… 笑わなきゃね。