聖夜聖戦!

だからハズミは、ソウマが企画してくれたクリスマスパーティーにも、笑顔で参加した。

クリスマス前の土曜日の夜、夜通しでパーティーをしてくれることになった。

店の物はソウマが全てどこかへ片付け、今はパーティー会場になっていた。

「それでは! ちょっと早いケド、前倒しクリスマスパーティーってことで。乾杯!」

「乾杯!」

ルナの言葉で、全員がグラスを合わせる。

ルカ達も本当に来てくれて、今年仲間になったハズミとマミヤ、そしてキシとアオイに各々プレゼントをくれた。

料理もソウマとヒミカ、キシが作ってくれて、とても美味しかった。

でもどんなに楽しくても、やっぱりマカがいない寂しさはぬぐえなかった。

パーティーがはじまって二時間後。

少し外の風に当たりたくなって、ハズミは店から出た。

外は曇り空で、今にも雪が降り出しそうだった。

「ホワイトクリスマスかぁ。マカの実家で迎えられるだけでも、幸せだよな」

一度は終わった人生。

でもありえないカタチで再びよみがえった。

その理由は、マカが自分の全てを受け入れてくれたから。

義兄に恋したことも、多くの少女達を死に追いやってしまったことも、ずっと自分を偽り続けていたことも、全てを知ってもマカは、態度を変えなかった。

その強さと真っ直ぐさの、側にいたいと思ってしまった。

今でも後悔はしていない。でも…。