でも今はそんなこと気にしたくない。 今だけは、私の目の前にいる先輩の指の温もりを感じたかった。 私の涙が少しずつ収まってきた頃、 『何で、泣いてたの?』 そう先輩が問いかけてきた。 まさか、先輩に会いたいのに会えなかったから、 なんて言えるはずもなく。 私は黙り込んでしまった。 .