ここかな。
人間がいっぱい歩いてる。

ここにあの人間がいるのかな?

「うわぁ、猫だよ」

「かわいいっ」

「保護しよーぜ」


人間が私を持ち上げようとした。


逃げなきゃ。


すいすいと人間達の手から逃げて、大きな家に入った。


家なのに、なんでいっぱい人間がいるの~?


『ニ、ニャァーっ』


どこにいるの?
ねぇ、返事してよーっ。


「先生、猫いるよ」

「猫?」


あ、あの人!

よかった、見つかったぁ。


『ニャア』


「家で待ってろって…まったく。って、指輪?」

口から『ゆびわ』というものを離した。


「先生の猫?」


「ん?昨日拾ったんだよ」


私を持ち上げてくれた。

ああ…体が痛いよ。