けどそのキョトンは、合点が付いたのか再び晴れやかな笑顔に変わる。


「これは限定版だよ?」


ずい。とそのあまり女性らしさを強調しない残念な胸に抱きしめられていたパッケージを僕へと突き付けた。


「……『淫らな女神達』?」


見るからに18禁な題名とパッケージだった。


「限定五千個しか製造してないレア中のレアなんだよ」


「知らん。つうかそんなもん買うな」


「夏樹はどうやら『ミダメガ』の素晴らしさを知らないみたいだね」


略しやがった。


「『ミダメガ』の前作。『淫らな少女達』は知ってるよね?あの前作のスペックを遥かに超える今作は発売前から話題になっててこの限定版も凄まじい倍率の抽選で手に入れる事が出来たんだよ!?」


「うるせぇ」


もうなんかこの幼なじみが嫌になって僕はドアを閉め、サヨナラする事にした。