「ふふ、『アーベント・イェーガー』。可憐なアナタにはこんな武骨な二つ名は相応しくない」
「……っ!?」
すぐさまフランシア先輩は放った拳を引き戻す。
拳には赤い血が滲み出している。
「私は本気のアナタと戦いたいのですよ?」
わずかに二人の間には距離が出来る。がフランシア先輩はそれを有効に使う気はないらしく。
凄まじい跳躍を見せ、その白く細い両足を朝日部の遥か頭上まで引き上げる。
「私は、本気だ…っ!!」
放たれるのはそんな言葉と剣のように振り下ろされる蹴り。
「いえ、私が言ってるのはそう言うことではなく」
ドオン、と。
頭上で交差させた腕で受け止めた朝日部の足下の地面がめり込んだ。
「やはりアナタとは、宵の刻にヤリ合うのが最高かと」



