「まだ、加速するよぉ!!」
ハイキックからすかさずロー。更に胴に打ち込まれる拳。
の、はずだった。
僕と茜子の間を舞う、二人の体。
中空での一瞬の邂逅だった。
けれど僕は見た。
あれは、柿宮と里生の遺体だ。
残念ながらまだ死んじゃいないけど。
地面を転がる柿宮と里生はどうやら意識はないみたいだ。
ピクリとも動かない。
「赤猫さん。私も奇遇な事に神奈河先輩に師事を受けた身でね」
ザッザッ。という僕等に近づく声と足音。
僕と茜子は同時に声の方を見た。
そこにいたのは、見慣れた一人の先輩。
僕を缶蹴りに引き込んだ美麗な女性。
そしてバカ姉の愛弟子。
「こんにちわ、姉弟子さん」
「こんにちわ、妹弟子さん」
さっきまでの僕と対峙していた茜子は、既に僕から興味を失い。けど臨戦態勢に入っている。
…桃東先輩さえも。



