「……でも桃東先輩、こんな超守備体形じゃ勝てるものも勝てませんよ?」
不満を垂れてみる。
僕は生徒会側の強さを知らないから言わせてはもらうが生徒会の攻撃側でも果敢に攻めるべきだと思う。
こんな超守備的布陣じゃ広いフィールドを好き勝手に使われるだけだ。
「ハッ!?甘いなガキが」
背後から掛けられたのはそんな罵声。
さっきの真乃枇杷のカミングアウトから復活しやがった兵庫 播磨。
二つ名は『勇者』。
という名のストーカー。
まぁ口にはしないけどさ。
「ガキはまだ真乃枇杷の強さがわかんねえんだ。余り口挟むんじゃねぇよ」
「『勇者』、言い過ぎ」
コツンと桃東先輩が『勇者』の頭に殴る。
「イテェよ!?」
「いい?夏樹君。あなたにはやり過ぎな位に見えるかも知れないけど、これにもちゃんと理由があるの」