「おーい茜子?なんで無視なの」
茜子にやっぱり反応はない。
あれぇ。僕ってば茜子に何かしたかなぁ。
全然身に覚えがない。あぁ。もしかしてアレか。あの日か。
……。
何かスゴい睨まれてるし。僕。
とりあえず、茜子はおいといて。他の並ぶ四人を見渡す。
「あぁ#君達に生徒会の面々を紹介するよ#」
真乃枇杷が芝居がかたったように両手を広げる。
「右から書記の朱猫君、副生徒会長の里生(さとう)。生徒会長の僕、真乃枇杷。会計の朝日部(あさひべ)。そして」
……は?
並びの一番左端。そこには見覚えのある、背の低い女子。
「最後の彼女は生徒会密偵#」
柿宮 遊。
缶蹴同好会であるはずの彼女が、なんで生徒会側に…。



