「桃東先輩、大丈夫ですか?」
「当たり前でしょ」
当然みたいに言い放つ桃東先輩。
な、なんなんだろうこの自信。
「事前にわかってさえいれば恐れるほどの相手じゃないわ」
おお。桃東先輩が、スゴく頼もしく見える。
「やぁ、待たせたね♪」
僕達の対面に並ぶ生徒会執行部の面々。
桃東先輩以上に悠然と傲然としている変な喋り方の真乃枇杷を筆頭にどこかしら彼らには余裕が見て取れた。
「あれ、茜子じゃん」
並びの一番右端。見慣れた幼なじみがそこにいた。
そう言えば生徒会に入った。って言ってたっけ。
「茜子も今日缶蹴りやるのか?」
けれど何故か返事はない。
腕を組み憮然と、眉間にシワを僅かに刻み瞑目を続けるだけ。
どうしたんだ?



