若干驚いたハレルヤ先輩。
あれぇ。
それじゃあ柿宮は一体どこ行ったんだ?
日付も時間も今日の午前中に柿宮と確認し合ったから間違えるなんて事は無いはず。
ちなみにこのまま柿宮が来なかった場合どうするんだろ。
柿宮のクラスに乗り込む事になるのかな?
ぶっちゃけそんなのは桃東先輩以外に出来る人いるか?
ん~、真乃枇杷なら生徒会長として出来そうだけども。
ああしかし。
桃東先輩がうちのクラスに乗り込んで来た時の事。あれは思い出すと心臓が跳ねる。
完全にトラウマになったわ。
嫌な思い出だ。
「……来た」
リズミカルに刻まれたザクザクと言う掘削音が止まる。
呟いたのはフランシア先輩。
見据える先は、渡り廊下の真下。
中庭の南に、誰かいる。



