しかし『彼女』が声を出すより早く南が続ける。
「やる気があるないは人それぞれ。それよりも必要なのはキミがやりたいか。だけだよ」
「やりたい、か?」
ただそれだけ?
「そ、そんなの真面目にやってる人の迷惑じゃないですか!?」
「かもね」
かもね?
だけ?
「ちなみに尋ねるけど。一緒に同じ量の練習、気持ち、それにやる気がないと仲間じゃないの?」
「……そうは、思いませんけど。でも、不真面目な人がいたら嫌でしょ?」
「……ん~。キミの言うその不真面目な奴ってのはキミなの?」
「…そんな訳っ!?」
自分はそんな人間じゃない!!
そう叫ぼうとしたが、南の人差し指が『彼女』の口に添えられてそれを制す。