「なぁ南ねーちゃん。あの走ってくるねーちゃん。知り合いか?」


近くにいた男児がそんな事を尋ねるが「いや、知らないなぁ」


なかなかお知り合いになりたい美人ではあるけどね。


しかし。


あれは多分、何かしらの勘違いをしてるなぁ。


「童共。ちょいと離れてな。怪我するよ」


その言葉に子供達が息を呑み、ジリジリと後ろに下がる。


ちょいと、本気出しちゃうよ?


南は、構える。そして向かってくる『彼女』に駆け出した。


『彼女』は一瞬怯んだが、どうやら足を止めるつもりはないみたいだ。


「私を、抜いてみな!!」


声を張り『彼女』に叫ぶ。


「は?」


私を、脱いで見な?


しまった。あの瀞文の人は痴女か!?