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「缶を踏む瞬間、彼の内腿を少し弾いただけだよ」
前半戦を終え、戻ってきたハレルヤ先輩の弁だった。
「別に難しい事じゃないよ。経験を積めば誰だって出来ることだよ」
ハレルヤ先輩はペットボトルに入ったスポーツドリンクを飲みながら何でもないことのように言う。
あの一瞬の攻防。
【勇者】が踏みつけるはずだった缶。
けれど結果の通り【勇者】は缶の踏撃に失敗し、僕ら缶蹴同好会が勝利を収めた。
それは遠くから見るだけだった僕にもわかる。
けど疑問だった。
なぜ、あの【勇者】は外すはずのない缶の踏撃を外したのか。
その説明を受けたのだが、うぅん。
理屈はわかったけどそんな事が出来る人間がいるのか?
いや事実目の前にいるわけだけどさ。



