かんけりっ!




★ ★ ★


「缶を踏む瞬間、彼の内腿を少し弾いただけだよ」


前半戦を終え、戻ってきたハレルヤ先輩の弁だった。


「別に難しい事じゃないよ。経験を積めば誰だって出来ることだよ」


ハレルヤ先輩はペットボトルに入ったスポーツドリンクを飲みながら何でもないことのように言う。


あの一瞬の攻防。


【勇者】が踏みつけるはずだった缶。


けれど結果の通り【勇者】は缶の踏撃に失敗し、僕ら缶蹴同好会が勝利を収めた。


それは遠くから見るだけだった僕にもわかる。


けど疑問だった。


なぜ、あの【勇者】は外すはずのない缶の踏撃を外したのか。


その説明を受けたのだが、うぅん。


理屈はわかったけどそんな事が出来る人間がいるのか?


いや事実目の前にいるわけだけどさ。