目の前に、金髪の女生徒が立っている。
評する言葉が美人しか浮かばないような、絶世の美人。
もし出会う場所が違かったなら一目惚れしてしまいそうではある。
だが、駄目だ。この女は、駄目だ。
「こんにちは、【勇者】」
無機質な、感情を見せない声が俺の二つ名を呼ぶ。
何だか異様にむずがゆい。
「【アーベント・イェーガー】、なぜ貴様が…」
対する俺も目の前の金髪美人を二つ名で呼ぶ。
アーベント・イェーガー。
確かドイツ語で『宵の猟兵』。
風情もへったくれもない。
それに表現としてどうかと思う。
こんな華奢な、女子がそんな武骨な二つ名はあまりに似合わない。
「お国柄的に、あまりクラウツ共の言葉で表現されるのは、不快」



