王国ファンタジア【氷眼の民】


レインの頭上すれすれに、ドラゴンが飛んできたのだ。


今度はしっかりとその姿を確認出来た。


褐色の鱗を持った翼龍。立派な角が頭部に生えていて、鋭い爪には僅かだが血糊が付着していた。


ドラゴンにしては小さいが、レインの倍くらいの大きさはある。


「ドラゴンの子か、これも大長老の差し金か?」


思わず口にするが、大長老がドラゴンを手なずけるはずがなく、たまたま遭遇しただけである。


それにしてもこの砂漠地帯にドラゴンが飛んでいるとは……。


王都のドラゴン襲撃となにかしら関係があるのだろうか?


翼龍は身を翻し、再びレインに向かって襲いかかる。


低空飛行で襲いかかる翼龍。まだ子供とはいえ迫力が感じられる。


砂漠の砂を切りながら向かってくる翼龍に、レインは真正面から立ち向かう。


ドラゴンとはいえまだ子供。勝機は十二分にある。