「だがこれで一族復興への駒は揃った」 大長老は蓄えた顎鬚を擦る。 氷蒼の瞳には、野望に満ちた光が灯っている。 「氷眼の民の力を国中にアピールし、かつての栄光を取り戻す。上手く行けば悪魔の子も始末でき一石二鳥じゃ」 高らかに笑う大長老。 その笑い声を背中に聞きながら、レオンは旅の支度を進めるのだった。