悪魔のクッキング

「いやね、良い仕入先を見つけたんだ! これからはもっとお安くできると思うぜ!」

「それは嬉しいこと! …って、あっ! いけない!
赤身のブロックください! 焼肉は明日で、今日はハンバーグだった!」

「奥さん、ハンバーグを赤身で作るのかい? 本格的だねぇ」

「奥さんの作り料理、評判良いものね。今度アタシにも教えてちょーだい」

「いえいえ! 趣味程度ですから。それよりここで買った目玉、ウチの子に評判良くて♪ 今日もお願いします」

「はいよ!」

店主が嬉々として返事をした時だった。

店の前に一台のトラックが止まり、1人の若い青年が出てきた。

「こんにちわ、旦那、奥さん! 活きの良いの、調達してきたよ!」

「あら、ちょうど良かった。目玉はある?」

「今日は大丈夫だよ。ほら、見て」

トラックの荷台から、大きなビニール袋を取り出した。