『急に会いたいなんて…あたし、超嬉しかったぁ~♪』



今日は土曜日。



部活の練習は午前中で終わり、



午後になって、俺はありすちゃんを呼び出した。



いつもの制服姿とは違って、



私服のありすちゃんは一段と女の子らしく、



隣を歩く男としては、かなり鼻が高いのも事実だ。



『あ、うん。ちょっとさ、ちゃんと話をしなきゃなってね…思ったからさ』



いつもとは違うぎこちない俺の態度に、



少しだけありすちゃんの表情が曇ったように感じた。



『いい話なら聞くけど…悪い話なら嫌!!そしたら聞かないも~んっ』



そう言って、わざと頬を膨らませて見せるありすちゃん。



……そりゃあ、可愛いよな。



こんな仕草、こんな態度。



男なら誰だって、すぐにでも抱きしめたくなっちまうだろうな。



実際、俺だって、今までずっとそんなだったから。