そんな会話を聞いていたうりときょうは
少しがっかりしたが
部員が消えている中、平常心で
この劇をすることはとてもできない。
という二年生の考えもわかる気がした。

「わかったわ」

志穂先生は
そう言って体育から出て行った。

ふとうりが外を見ると
オレンジから藍色がかった黒へと
変わりつつある。

「もう夜か…」

ステージでは演劇の部員が
集まり、話し合いをしようとしている。