青い空の下、
今度は赤いバラを
持って通る。

名前を聞きそびれた
きのこ頭の男の子と
一緒に。


「ぼく、バラすき」

私の手に
収まっているバラを
見て言う。

はじめての会話。

「わたしもすき」

告白みたいな、ぎこちない
変な会話。