サァッと風が吹き抜ける。 「桃華…ここって…」 「私の一番大切な場所。」 私は黒木君の言葉を遮るように言った。 そして、ゆっくり後ろを向くと黒木君を見つめた。 黒木君は気まずそうに視線を反らす。 「私、黒木君のことが大好きなの。」 私は深呼吸して続けた。