飛び出した。 「紗江!!!待ちなさい」 ドアがつぶれるくらいに力いっぱい閉めた。 別にお母さんが嫌いなわけじゃねーよ。 ただ 自分が自分でいるために。 私が私であるためには、 この方法しかなかった。 家出するわけじゃない。 ほんの数時間、外で遊んだら帰る。