女の子は意味がわからないような顔をしたが、とりあえず言われた通りにする。すると少年の後ろから小さな光が現れ、小さく膨らむと消えていった。

「はい。これだろ?」

そう言って後ろにあった手を差し伸べると、そこには女の子が捜していたお人形が握られていた。

「えっ……何で?」

戸惑いながらも人形をもらう女の子。気がついたら涙も止まっていた。

「これからは、無くさないように気をつけろよ。」

少年はそう言い残し、森の中に入っていった。