足音の主ーー柚歌は一瞬俺の方を見、ゆっくり歩いてきた。 「やっぱりここに来てたんだね、空。」 そう言って、いつものように優しく笑う柚歌。 柚歌は語り部の隣で立ち止まる。 俺は並んだ2人を交互に見る。 …やっぱり似てる。いや、似てるなんてもんじゃない。 ソックリなんだ。何もかもが…。 瞳と髪のを抜けば、ほんとに同じだった。 「久しぶりーー君が柚歌だったんだ。」 語り部が言った。