「本当にいいから

早く帰りなよ」


早く帰って


お願いだから


これ以上


あたし以外の


女のコと一緒にいるとこ


見たくないの


「分かったよ…」


必死の説得の結果


やっとあなたは折れて


カバンを手に持つ


「わりぃな」


その言葉にあたしは


目も合わさず頷いた


「ナオさん、すみません…

さようなら」


そう言って教室を出ていく2人を


精一杯の笑顔で


精一杯の強がりで


見送った


そして一人になった教室で


声を殺して泣いた