もうすぐ春休みに入る日曜日のこと


いつものように
園の掃除をしていた私に

先生が
呼びに来た。


園長先生の部屋のドアをノックした。


「どうぞ。」


部屋に入るとスーツを着た
男の人が二人座っていた。


私の顔を見ると

「大柴 雪湖 ちゃん?」
と言った。


園長先生の顔を見上げて

「はい。雪湖です。」
そう答えた。


小さな胸騒ぎが
私の中で起きていた。