展望台から指差す先。

その子の指に導かれて、あたしは外に目を向けた。


闇に浮かぶ無数の灯り。

夜空に光り輝く無数の星、そして少し欠けた月。


不思議なことだ。

さっきは何とも思わなかった景色が、これほどまでに綺麗だと思えるのは。


その子にもつい声をかけていた。

綺麗だねって。


そしたらその子は笑顔で、あたしに向かって声をかけてきた。