女の手を引いてオペ室へ向かう。
ほの暗い廊下を黙然と歩きながら、僕は身震いするほどの興奮に襲われていた。
足を一歩踏み出すごとに、止めどなく活力が溢れ出てくる。
細胞が活性化し、神経は研ぎ澄まされ、血液が沸き立っている。
体感できるほどに、脳内ホルモンが大量に分泌されている。
ようやく、この時が来た。
僕は一度大きく息を吸い込み、ゆっくりと静かに吐き出した。
浮き立つのはまだ早い。
気を鎮めて平静を保たなければ、ともすると相手に付け入る隙を与えかねない。
まずは術前処置を確実にこなさなくてはならないのだ。
首筋にメスを突き刺す。
頚動脈を切断する。
飛沫が上がる。
一〇秒後に絶命。
単純きわまりない作業だが、滞りなく適切に処理しなければ不測の事態だって起こり得る。
万一にでも、足をすくわれるようなことがあってはならない。
ほの暗い廊下を黙然と歩きながら、僕は身震いするほどの興奮に襲われていた。
足を一歩踏み出すごとに、止めどなく活力が溢れ出てくる。
細胞が活性化し、神経は研ぎ澄まされ、血液が沸き立っている。
体感できるほどに、脳内ホルモンが大量に分泌されている。
ようやく、この時が来た。
僕は一度大きく息を吸い込み、ゆっくりと静かに吐き出した。
浮き立つのはまだ早い。
気を鎮めて平静を保たなければ、ともすると相手に付け入る隙を与えかねない。
まずは術前処置を確実にこなさなくてはならないのだ。
首筋にメスを突き刺す。
頚動脈を切断する。
飛沫が上がる。
一〇秒後に絶命。
単純きわまりない作業だが、滞りなく適切に処理しなければ不測の事態だって起こり得る。
万一にでも、足をすくわれるようなことがあってはならない。