「そんな謝らないで…」 「…母さん、兄貴は?」 藤宮くんはお母さんの話を 無視して早口に喋った。 「拓海ならコンビニに行ったわ」 「ふーん」 「もう少ししたら戻ると思うわよ」 「…わかった」 藤宮くんの受け答えは 必要最低限って感じ…。 お母さん可哀想だなぁ…。 「酒井先生、今お茶でもつぎますから」 「い、いえ!!おかまいなく!!」 「そんな遠慮しないでいいのよ」 「あ、あの…っ」 「酒井先生」 「な、なーにっ!?」 私は藤宮くんの声に すばやく反応した。 助かったー…。