「そんな顔すんなよ」 藤宮くんは私のあごを 掴んで無理やり持ち上げた。 しかも顔を近づけてくる。 「な、なに怒ってんのよ!?」 「別に怒ってねーよ」 「怒ってる!」 「うるせーな」 藤宮くんはため息をついた。 そして…おでこにデコピンをしてきた。 「いったぁー!!」 「ははっ」 痛がる私を見つめて 藤宮くんは楽しそうに笑った。 「なに笑ってんのよ!」 「昨日の夜さぁ…」 藤宮くんが真っ直ぐに 私に視線を向けてきた。 思わず目をそらす。 だって…昨日の夜って…