「ほぉー!!」 私は立派な校舎を見上げた。 この学校が今日から私の職場になる。 「酒井先生!まだそんなところに…!」 「はい?」 振り返ってみるとハゲ頭の校長がいた。 いつ見てもあの頭は笑える。 「早く体育館に行ってください!」 「なんでそんなに急ぐんですか?」 「だから!あなたの就任の挨拶ですよ!」 「あぁー!」 「なんで忘れてるんですか…」 ハゲ頭校長は呆れたようにそう言った。 私はアハハッと笑ってごまかした。