ドキドキと心臓が暴れまわる。
教室のドアに手をかけ、左手を強く握って胸の前へ、
そして目を瞑って深呼吸を1回してみる。
…大丈夫、いけるって
心の中で呟いた。
「よしっ…」
気合いを入れて瞼を開ける。
それとほぼ同時に教室のドアを開いた。
教室中から突き刺さる視線はあたしの心をチクチクと刺激したけど、大丈夫。
今のあたしには仲間がいる。
それだけで強くなれた。
「は、はははハルキっ」
緊張から声がひっくり返った、が気にしない。
「…ん?」
ハルキの目があたしを捉えた。
その瞳を見た瞬間引っ込もうとするあたしがいたけど、そうはいかない。
…今やらなくちゃ…
今やらないでいつやるのよ
自分自身を叱りつけ、ハルキの視線とあたしの視線とを絡ませる。
「あの、あのさ!
今までごめんっ!!」
頭をペコリと自分の膝くらいまで下げた。
握った拳の中は汗でびっしょりだったし、瞳からはもう既に涙が溢れそうだった。
あたしはただ瞼を固く閉じて、頭を下げてることしかできなかった。



