それだけじゃない。


ノートから教科書から、全て窓から落とされるし、

廊下を歩けばすれ違いざまに足を引っ掛けられる

机の上には油性のマジックで書かれた罵りの言葉

靴の中に入れられた画びょう、靴箱に入った嫌がらせの手紙、投げかけられる言葉。



それらは日に日にエスカレートしていくばかりで、あたしはもう既に身も心もボロボロだった。



足の裏には無数のカットバン。

転んだ時にできた膝の擦り傷。


…もう何もかもが嫌だった。

それでもこうして学校にくるのは、ユウくんに心配をかけたくなかったから。



たったそれだけ…