あたしは徐々に今の状況を理解出来る程度に気持ちが落ち着きつつあった。

それと同時に、今のこの体制に、少しだけ赤面する。


だけど、次に目に入ったものに恥ずかしさなんて消え失せた。



「け、怪我してるよっ!

…ごめん、ちょっと、カットバン今出すから!!」


「良かった…」


「え…?」

急いで鞄を漁るあたしを見つめながらユウくんは言った。


「あっ!とにかくカットバン!」

ようやく見つけたカットバン。


あたしの手のひらに潰されて、くちゃくちゃになっていた。