黒澤君たちを知らない大地は、あたしの手を引いて、どんどん駅の中に入って行く。 あたしは下を向いて、引っ張られるまま駅の中に入った。 「杏…ちゃん?」 「真里さん…」 真里さんが、あたしに声をかけるなんて… 想像なんてしてもみなかったよ…。